許せない人がいてもいい。大切なのは、人を許すことではなく‥?
人を許せなくてもいい。本当の苦しみは、そんな自分を許せていないこと
親が許せない、友達が許せない、上司が許せない、元カレが許せない・・
もうずっと過去のことなのに!いつまでも「許せない人」がいる。
そんな自分は、おかしいのかな?・・と、悩む人多いんじゃないかなって思います。
今でも、この「許す」ことをゴールとする心理学は、非常に多いように思います。
かつて、わたしも「許し」の境地に入ってこそ、楽になるのだと信じていました。
許さなくては、何も始まらないとさえ思っていました。
しかし、セッションの現場に出てはじめて、それは非常に危険なことだと気づいたんです。
許せない人は、いていいんです。人間だもん。
それは、とっても自然なあなたの感情。
自分のことをもっと大切にしてほしかった!!という、人間としてとっても健全な感情なんです。
許せない人がいていい。 苦しみの本質は、「人を許せない」ことではなく
そんな「自分が許せていない」こと。
そんな自分に腹が立っていること。そんな自分に怒りを向けてしまっていることです。
許した「つもり」が、一番危険なワケとは?
わたしもかつて、セラピーを受けるまでは、過去に自分を傷つけてきた人たちを、
「もう終わったことだから。時効だから。」と、許したつもりでいました。
そう言って「もう、自分は大丈夫」を押し通してきました。
そうすることで、一時的に「高貴な人間」として振る舞うことができた気がしたし・・
見たくない感情に蓋をすることができたし・・
今考えると「許しの美学」にはいろんなメリットがあったと思います。
でも、過去のわたしのように、すました顔をして
「許さない」という気持ちを抑圧している人こそ、本当はあぶないのです。
ふつふつと、今にも爆発しそうなマグマの怒りを、封じ込めているんです。
実際、わたしはその後、関係ない人たちに怒りを爆発させる人間になってしまいました。
許せない気持ちを「なくそう」としない。本当に大切なのは、人を許すより、自分を許すこと。
もちろん「意地でも人を許すな!」という意味では、全くありません。
許せるならそれでいいし、許せなくてもそれでいいんです。
セラピーでも、執着が手放せるように促していきますが、その過程に「相手を許すこと」は必須ではありません。
それよりもまずは、自分の中から湧き出る気持ちを、否定せずに受け入れていきます。
セッションをしていると「いつまでも許せない自分は、なんてダメな人間なんだ・・!!」
と、自責の念に苦しんでいる人が多々います。
そこにエネルギーを注ぐのではなく、今までの自分への誤解を解いて、
今までの自分を許して、抱きしめてあげる。そっちにエネルギーを注ぐべきです。
一緒に「自分を責める癖」を手放していきましょう🍀